COLUMN

自己肯定感とは? 〜子育てを支える力〜

こんにちは潮田です。

今回は、親として大切にしたい「自己肯定感」についてお話ししたいと思います。

子育てをしていると、

自分の思い通りにならなくて自分が無力に感じること

子どもに対してつい感情的になってしまうこと

他の家庭と比べて落ち込んでしまうこと

誰しも経験があるのではないでしょうか。

過去の記事でもお伝えしていますが、そんなとき、実は私たち大人自身の“自己肯定感”が大きく関わっていることがあります。

今回は、そんな自己肯定感について深掘っていきたいと思います。

◆ 自己肯定感とは?

自己肯定感とは、簡単に言えば「自分には価値がある」「自分は自分でいい」と思える感覚のことです。

ありのままの自分を受け入れ、大切にできる心の土台。

この自己肯定感があることで、私たちは人生の困難にも柔軟に対応し、人と健やかな関係を築くことができます。

心理カウンセラーの中島輝さんは、自己肯定感は一つの感情ではなく、いくつかの要素で構成されていると説いています。その6つの要素がこちらです。

  1. 自尊心(自己価値)
  2. 自己受容感
  3. 自己効力感
  4. 自己信頼感
  5. 自己決定感
  6. 自己有用感

どれも大切な要素ですが、私はその中でも特に「自尊心」「自己受容感」が重要だと感じています。

以下では、この2つにフォーカスしてお話しします。

◆ 自尊心(自己価値)とは?

自尊心とは、「私は価値ある存在だ」と思える感覚のことです。

他人と比較することなく、自分自身の存在に価値を感じる状態です。

これが育っていると、自分を否定することが減り、他者の評価に振り回されなくなります。

親である私たちがこの自尊心を持っていると、子どもに対しても「あなたはあなたで素晴らしい」と自然に接することができます。

逆に自分に価値を感じられないと、子どもに過剰な期待をかけたり、周囲と比べて焦ってしまったりすることが起こります。

◆ 自己受容感とは?

自己受容感とは、ありのままの自分を受け入れられる感覚です。

うまくいっている時だけでなく、失敗したときや不安を感じているときの自分も否定せず、抱きしめてあげられること。

完璧でない自分にOKを出せるこの感覚があると、子どもの「できない」「失敗した」「困っている」ときの姿も、否定せずに受け止めることができるようになります。

親自身が「こんな自分でも大丈夫」と思えていると、子どもにも「どんなあなたでも大丈夫」と伝えられるのです。

◆ 自己肯定感はどう育てる?

では、この自尊心や自己受容感はどうやって育てればよいのでしょうか?

◇ 自分に「ダメ出し」をしすぎない

多くの親御さんが「もっと頑張らなきゃ」「こんなことでイライラして情けない」と、自分に厳しくなりすぎてしまう傾向があります。

でも、その厳しさは、自己肯定感を削ってしまうことにもつながります。

子育ては思い通りにいかないことの連続です。

うまくいかない自分も「それが今の自分」と受け入れることが、自己受容感の第一歩です。

◇ 自分に“OK”を出す習慣を

たとえばこんなふうに、自分の心に声をかけてみてください。

  • 「今日もちゃんと子どもの話を聞けた、私えらい」
  • 「怒ってしまったけど、それだけ一生懸命だった証拠」
  • 「完璧じゃなくても、子どもを想ってることは伝わっている」

こうした言葉を、自分自身にプレゼントしていくことが、自尊心を育てることにつながります。

◆ 親の自己肯定感が子育てにどう影響するの?

実は、自己肯定感は“子どもに直接伝わる”ものではありません。

けれど、親が自分をどう扱っているかは、子どもにしっかり伝わります。

自分にダメ出しばかりしている親は、子どもにも「できていないところばかり見る」関わりになりやすいです。(これを投影と言います)

一方で、自分に優しくできる親は、子どもの失敗にも優しく寄り添うことができるのです。

つまり、親が自分自身をどう扱っているかが、子育ての質に直結しているということです。

◆ まとめ:親が自分を認めることが、子どもを伸ばす

自己肯定感は、誰かに「すごいね」と言われて一時的に高まるものではなく、日々の自分との関わりの中で少しずつ育っていくものです。

自尊心=「私は価値がある」

自己受容感=「どんな私もOK」

この2つを、親自身が大切にしていくことが、子どもにも「ありのままのあなたで大丈夫」というメッセージとして届きます。

子育てがうまくいかない…と感じたときこそ、自分を見つめ直すタイミングです。

まずは、今日の自分に「よくやってるよ」と声をかけてあげてみてくださいね。